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水道水のトラブル解決法~原因と対策~

水に臭いがする

カルキ臭(塩素臭)がする

カルキ臭(塩素臭)
原因

水道水は衛生上、塩素消毒が義務づけられています。このため、残留する塩素によって塩素臭を感じる場合があります。配水地域や個人差により感じ方に多少の差はありますが、衛生的に給水されていることを意味しています。

対策

塩素臭は水道水が病原菌などの汚染から守られた安全な水である証拠です。この臭気が気になる場合は煮沸後、冷やすことで解消されます。(沸騰した状態で蓋をとり、5分程度そのままにしておくとよりいっそう臭いが取れます。)また、家庭用浄水器でこの臭気を除去する機能を有する商品もあるようです。

金気臭がする

金気臭
原因

水道水に、鉄、銅、亜鉛などの金属類が多く含まれている場合に発生しやすいです。特に配管中での滞留時間が長い地域では開栓時に溶出した金属が金気臭を発生させることがあります。水源に地下水を使用している場合は鉄細菌の存在で金気臭が発生します。

対策

開閉時の水をしばらく流すか、腐食の進んだ給水管では布設替えが必要です。また、鉄細菌が起因する場合は、着臭障害が広範囲にわたるため、配水管、設備等の塩素消毒と洗浄が必要です。

シンナー臭、灯油臭がする

シンナー臭、灯油臭
原因

塗料や接着剤が溶出し、水道水に着臭する場合や塗装工事で使用したシンナーや灯油とうが土壌に浸み込み塩化ビニール管やポリエチレン管等の給水管を浸し、水道水に影響を与えていることが考えられます。浅井戸の場合は土壌汚染がそのまま水源を汚染することもあります。

対策

この汚染も深刻なケースが多いです。管内洗浄、布設替え等により改善すると思いますが、開閉時に捨水しても、長期間着臭が落ちない場合もあります。

かび臭がする

かび臭
原因

停滞水域の湖沼や貯水池で夏期に藍藻類や放線菌のある種が異常繁殖を起こし、かび臭障害を起こします。また、大雨による河川増水で河床の底泥が巻き上げられて、水にかび臭や土臭をつけることもあります。

対策

一般的には活性炭による除臭処理が用いられます。かび臭は、腐食菌や病原菌のような不衛生なものではなく、河川や湖ならどこにでもいる微生物が細胞内で産生した物質ですので、安全性には問題はありません。

油様臭がする

油様臭
原因

給水栓の新設や布設替えの工事で使用する切削油に起因するもので、工事終了後に給水管に臭いが付着していることがあります。これが水道水の着臭の原因となります。

対策

臭いが感じなくなるまで水を流し、使用して下さい。受水槽の汚染やクロスコネクションの可能性が疑われます。水を流しても臭いが無くならない場合は、至急、現場調査が必要です。

腐敗臭、下水臭がする

腐敗臭、下水臭
原因

受水槽への汚水混入やクロスコネクションの可能性が疑われます。その他には、河川や湖沼等で発生した大量の藻類が、死後分解して水源の原水に腐敗臭を着臭することがあります。

対策

水道水に腐敗臭を感じるときは不快であるばかりではなく、衛生的な安全性がおびやかされる恐れがあるので、直ちに飲用を停止して下さい。また、原因を究明する必要があります。

消毒液臭がする

消毒液臭
原因

フェノール樹脂製のやかん蓋のノブ等と塩素が反応して発生します。その他に、お茶を入れるとき鉄分の多い水を使用すると臭いが発生することがあります。

対策

樹脂の部分を取り替える。もしくは飲料用水はよく放流してから使用することをおすすめします。

水質検査のご依頼・お問い合わせは・・・
(一財)中部微生物研究所 総合事務所
TEL:0533-76-2228/FAX:0533-76-3554

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